第88回セミナー
テーマ | “⼩グループ学習の三つの⽅略︓TBL, CBL, PBL” |
講師 | マラティ・スリニヴァサン 先⽣ 平成27年度 東京⼤学医学教育国際研究センター 特任教授、 ⽶国カリフォルニア⼤学デービス校医学部 教授 |
日時 | 2016年3⽉28⽇ |
概要 | 本セミナーでは,聴講者にはグループに積極的に参加し,3つの異なった課題に取り組んでいただく.PBLを⽤いて,ある問題解決のワークをしたり,TBLを通じてグループでの正解を競い合ったり,CBL形式でグループとして作業したりする.これらのアクティブラーニング⽅法は,学習者の事前準備や学習者へのガイドの度合いにより異なる.このセミナーに参加することで,これらの教育⽅法の違いがより明確になり,医療者教育の場でこれらをどのように実施すべきかが分かっていただけるだろう. |
資料 | 講演ポスター、 講演ビデオ |
第87回セミナー
テーマ | Revising the Japanese Medical Education Model Core Curriculum: Pathways to the Future of Medicine |
講師 | マラティ・スリニヴァサン 先⽣ 平成27年度 東京⼤学医学教育国際研究センター 特任教授、⽶国カリフォルニア⼤学デービス校医学部 教授 |
日時 | 2016年2⽉3⽇ |
概要 | ⽂部科学省は医学教育関係者と共に2012年版医学教育モデル・コア・カ リキュラム(コアカリ)の⾒直しを始めた.コアカリは⽇本の卒前教育内容の枠組みと位置づけられている.2012年版以前は⽣物医学と臨床医学の内容にかなり偏っていたが,2012年版からは⾏動科学,公衆衛⽣,プロフェッショナリズム、⾃⼰主導型学習の内容が加わり,参加型クラークシップを含めるような強い推奨もあった.2016年改訂では,さらに⼤きな改訂とすべく,⽇本の医学教育に⾰新を起こすことが期待されている.Dr. Srinivasanは2016年コアカリ改訂のコンサルタントとして,⽇本の住⺠,医学⽣や医学部の現状および将来的ニーズを満たすため,⾰新的なアプローチをと りたいと考えている. |
資料 | 講演ポスター 講演ビデオ |
第86回セミナー
テーマ | 「医学教育に変化を起こす︓リーダーシップ戦略の役割とは︖」 |
講師 | マラティ・スリニヴァサン 先⽣ 平成27年度 東京⼤学医学教育国際研究センター 特任教授、⽶国カリフォルニア⼤学デービス校医学部 教授 |
日時 | 2016年1⽉14⽇ |
概要 | 医療機関は住⺠のニーズに合わせて発展しなければならないが、新たな構想を推進する際、目標や⽅向性の変⾰は簡単ではない。このセミナーでは,変⾰マネジメントの役割とともに、組織が発展的あるいは⾰新的な変⾰どのように起こせるか(変⾰のリーダーシップ、さらには破壊的⾰新)を議論する。この中で、いくつかの組織のニーズに合わせて⽤いられた様々なリーダーシップ戦略を紹介したい。 |
資料 | 講演ポスター 講演ビデオ |
第85回セミナー
テーマ | 「教育の⼀環としての⼊試︓医学部⼊試におけるMMIの活⽤と限界について」 |
講師 | マラティ・スリニヴァサン 先⽣ 平成27年度 東京⼤学医学教育国際研究センター 特任教授、⽶国カリフォルニア⼤学デービス校医学部 教授 |
日時 | 2015年12⽉21⽇ |
概要 | 医学部に誰を⼊学させるかは、その後の指導に必要なリソースや、最終的に世に送り出す卒業⽣の質に多⼤な影響を与える。選考の過程で、医師として働くのに望ましい特質、すなわちコミュニケーション能⼒や感情的知性、チームワークなどを⾒極めるために、どれほどの努⼒をすべきだろう。また、こうしたスキルはどの程度まで教育が可能なのだろうか。医学部の⼊試⾯接で、とくに対⼈スキルと問題解決⼒をはかる⼿法として、受験者に10の課題を与えるMultiple Mini Interview(MMI)がある。このセミナーでは、医学部⼊試における重要な論点を探り、医師となる卒業⽣の特⻑を形づくる上でMMIが持つ役割を参加者とともに考察したい。 |
資料 | 講演ポスター 講演ビデオ |
第84回セミナー
テーマ | 「学習困難者の⽀援にどう取り組むか〜UCデービスにおける試み」 |
講師 | マラティ・スリニヴァサン 先⽣ 平成27年度 東京⼤学医学教育国際研究センター 特任教授、⽶国カリフォルニア⼤学デービス校医学部 教授 |
日時 | 2015年11⽉16⽇ |
概要 | カリフォルニア⼤学デービス校医学部(以下、UCデービス)は、他の医科⼤学と同様、医学教育に関するさまざまな課題に取り組んできました。本講演では、UCデービスが次の課題にどう対処してきたかを紹介します。1)新しい⼈⼝増加 と労働⼒の需要にこたえるために医師をどのように育成するか。2)医師の訓練に最適な期間はどれくらいか。3)学 年全体の学習の質を保つ⼀⽅、ついていくのが困難な学習者をどう⽀援するか。4)コアな臨床スキルを重視しつつも最新鋭の科学を取り⼊れるにはどうしたらよいか。5)医師⼀⼈に複数の役割やニーズが競合する中で、医学教育者としてどう成⻑させ、⽀援をおこなえばよいか。 |
資料 | 講演ポスター、講演スライド 講演ビデオ |
第83回セミナー
テーマ | 「総合診療専門医制度の概要と今後の展望」 |
講師 | 草場 鉄周 先⽣ 医療法⼈北海道家庭医療学センター 理事⻑、⽇本プライマリ・ケア連合学会 副理事⻑ |
日時 | 2015年10⽉5⽇ |
概要 | 厚労省・専門医の在り⽅に関する検討会の最終報告書で明記され た総合診療専門医制度のプログラム整備基準がこの8⽉末に発表された。総合診療専門医が備えるべき6つのコアコンピテンシーに加 えて、対処するべき症状や疾患、また、検査や治療⼿技などの経験目標も明⽰された。さらに、指導医の選任基準や研修施設の基準も 定められ、オール⽇本で総合診療専門医を養成する⽅向性と同時に、新設される専門医制度として独⾃性をいかに⽰すかについても配 慮された内容となっている。この講演では、制度の概要とその策定の背景、そして今後この制度が目指す展望について論じていく。 |
資料 | 講演ポスター、講演スライド 講演ビデオ |
第82回セミナー
テーマ | 「地域の診療所におけるプライマリ・ケアの評価の試み」 |
講師 | 松村真司 先⽣ 松村医院院⻑、東京⼤学⼤学院医学系研究科 医学教育国際研究センター 客員研究員 |
日時 | 2015年9⽉2⽇ |
概要 | プライマリ・ケアとは、住⺠のあらゆる健康上の問題・疾病に対し総合的・継続的、そして全⼈的に対応する地域の保健医療福祉機能と定義される。これらを提供する医療機関の主体である地域の診療所は、単に疾病時に医療の提供を⾏うだけでなく、予防活動・健康増進、介護・福祉サービスの調整、⼈々の交流を通じた地域の活性化など、多岐に及ぶ活動が求められる。これら診療所が提供しているサービスについて包括的に評価をすると同時に、改善をもたらしていく試みは、本邦では始まったばかりである。今回は、地域の診療所における評価と改善の試みについて、カナダ・オンタリオ州で開発された質指標を紹介すると同時に、本邦で開発された指標を⽤いた実践例を紹介し、これらの有効性と今後の課題について議論したい。 |
資料 | 講演ポスター、講演スライド 講演ビデオ |
第81回セミナー
テーマ | 「看護師の役割拡⼤に関する国内の動向- ナースプラクティショナー養成分野修了後の活動から-」 |
講師 | 中⼭ 法⼦ 先⽣ 公益財団法⼈⽥附興風会医学研究所北野病院/朝⽐奈クリニック 糖尿病看護認定看護師 |
日時 | 2015年7⽉15⽇ |
概要 | ⽶国をはじめとする諸外国では、⾼度実践看護師の⼀つであるナースプラクティショナーがさまざまな医療現場で活躍し、⼊院⽇数の短縮化や医療費削減などに寄与していることが報告されている。それを受けて、⽇本でも団塊の世代が後期⾼齢者となる2025年問題に向け、厚労省が医師以外の医療職種の役割拡⼤について検討中である。看護師については、今年の10⽉から「特定⾏為に係る看護師の研修制度」が開始されることになり、看護師の役割拡⼤によるチーム医療の推進が期待されている。厚労省の看護師特定⾏為に関する試⾏事業に参画してきた結果をふまえ、⽇本の看護師の役割拡⼤の現状や課題について、医療現場の目線から報告させていただく。 |
資料 | 講演ポスター、講演スライド |
第80回セミナー
テーマ | 「地域医療はおもしろい」 |
講師 | 北村 聖(東京⼤学⼤学院医学系研究科 医学教育国際研究センター 教授) |
日時 | 2015年6⽉11⽇ |
概要 | ⾃分⾃⾝が地域医療にどっぷりと浸かっているわけではないが、地域医療に携わる多くの先⽣⽅にお話を伺って、おもしろかったなと思った訪問の記録をお伝えする。 |
資料 | ポスター、スライド 講演ビデオ |
第79回セミナー
テーマ | 「患者をトータルに⾒るということ―〈ケアの現象学〉の⽴場から」 |
講師 | 榊原 哲也 先⽣ 東京⼤学⼤学院⼈⽂社会系研究科 基礎⽂化研究専攻 哲学専門分野 死⽣学・応⽤倫理センター兼任 教授 |
日時 | 2015年5⽉14⽇(⽊) 18時00分〜19時30分 |
概要 | 医学は患者をどのように⾒るのでしょうか。それは、⼈体を、そしてそのパーツとしての臓器の状態を、観察や検査によるエビデンスに基づいて把握し、必要に応じて治療の⼿⽴てを講ずる⾒⽅だといって、おおよそ誤りではないのではないでしょうか。しかし、それは⼈間に対するきわめて特殊な⾒⽅であって、⽇常⽣活における普通の⼈間の⾒⽅ではありません。むろん、そうした医学的な⾒⽅が、医療において不可⽋であることは⾔うまでもありませんが、私が問いかけたいのは、⾼齢者⼈⼝の増加による地域包括ケアシステムの必要性が叫ばれるなか、そのような⾒⽅だけで今後⼗分な医療が成り⽴ちうるのかどうか、ということです。 患者を⼈体として「診る」だけでなく、トータルに「⾒る」ということ。それは、⽣活世界において⽇常⽣活を送る⼀個の⼈間として患者を⾒ることでもあるのですが、そうした⾒⽅とはどのようなものであり、どのような視点が必要なのでしょうか。 本セミナーでは、哲学としての「現象学」やそれに基づいて近年展開されつつある「ケアの現象学」の⽴場から、これらの点についてじっくり考えてみたいと思います。 |
資料 | ポスター、講演資料 講演ビデオ |
第78回セミナー
テーマ | 「医学部での学習者評価はどうあるべきか︓ アウトカム基盤型教育の時代における新たな全体設計の提案」 |
講師 | ⼤⻄ 弘⾼ 先⽣ (東京⼤学⼤学院医学系研究科 医学教育国際研究センター 講師) |
日時 | 2015年4⽉14⽇(⽕) 18時00分〜19時30分 |
概要 | 従来より⽤いられてきたカリキュラム開発のモデルにおいては、学習者評価は目標や⽅略を決めた後に議論されるものだったかもしれない。しかし、Assessment drives learningの⾔葉もあるように、学習者評価が学習を規定するのであれば、カリキュラム開発の最初のステップであるべきであり、アウトカム基盤型教育を推進するための第⼀歩とも⾔える。本講演では、アウトカム基盤型教育の時代においてふさわしい学習者評価の全体設計について理論的背景を踏まえて提案したい。 |
資料 | ポスター、講演資料 講演ビデオ |