皆さんこんにちは、M2の阿部です。
「いつかやろう」と思って先延ばしにしてしまう、という事はたくさんありますが、
「毎週やっているゼミの様子を簡単に紹介する記事を書いてみたいな」という事をM1の初期から考えていました。
いつの間にか時間が経ってしまいましたが・・・今、一念発起して書いています。自分、えらい!
大西先生のゼミでは、毎週水曜日に皆さんの時間の都合がつく時間帯に1時間ほどミーティングをしています。(使用言語は英語です)
その1時間でする事を簡単に要約すると、
- 挨拶と近況報告
(一週間何をしたか。「山登りをしました」とか「古着屋さんに行く予定」とか日々の出来事だったり、はたまた「バンジージャンプしてきました」という日常とは言えない出来事や、「職探しの苦悩」という切実なものまで、ざっくばらんに報告しています。もちろん研究の進捗も報告します。 - プレゼンテーション
毎週持ち回りでプレゼンテーションをします。それぞれが発表したい事を自由にしますが、17日は大西先生が項目分析(Item Analysis)について発表してくださいました。
- 次週の打ち合わせ
来週の時間の都合や、プレゼンテーション希望者を募ったりします。
このような感じになっています。雰囲気的には皆さんでお茶をしながら談話するようなものになっています。もちろんプレゼンテーションにおいてアカデミックな話をしますが、近況報告にてお互いの好きなものや困っている事を共有する事に意味を感じています。
(この近況報告に関しては私が研究している事に関連しているので、色々と論じたい事がありますがそれは次の機会に・・・)
今週の大西先生のプレゼンテーションの要約ですが、
多肢選択式問題における項目分析(Item Analysis)の計算方法でした。大西先生がExcelを使って、多項選択式問題のテスト結果からどのような計算をして「どの質問が優秀な被試験者とそうでない被試験者を効果的に判断できているのか」を定量的に表すことができることをデータを動かしながら見せてくれました。
Zoomを通じたゼミなのですが、改めて考えると指導者のコンピュータのスクリーンをインターネットを通じてリアルタイムで配信するという事自体、5年前ほどでも想像できた方は少ないのかもしれないと思いました。それが気軽に出来るようになった事は結構すごい事なのかもしれない、という月並みな事をこの文章を書いている時に思っています。
引き続き、余裕のある時はゼミに参加した方々のプレゼンテーションの内容を紹介していきたいと思います。
【研究テーマ紹介】パンデミック状況下におけるオンライン学習に関する研究
(M2 阿部竜起)
こんにちは。M2の阿部竜起です。
現在の研究対象は、パンデミック状況におけるオンライン学習の教育的かつ社会的役割です。(他にも「どのようにしたらもっと効果的に学べるのか?」、「何かが足りないと思われる場合その何かとは?」など悶々と考えています)
私自身の経験・背景として、PBL[1]、プロジェクト基盤型学習、ポートフォリオ[2]など主体的・協働的な学習方法がたくさん詰まった医学教育カリキュラムを体験したこともあり、学習の社会構築主義的な見方に大きな興味を持っています。
振り返り、交渉、ピアとのコミュニケーションなどを通じて学ぶ過程にいつも喜びを感じていたので、引き続きこのように学び続け、将来のピアとの相互学習を実施してその喜びを広めていきたいと思っています。
私はCovid19が本格的に猛威を振るい始めた2020年の4月(WHOによると感染者数が100万人を超えたあたり)[3]にICMEに入学したので、私の大学院経験は、「パンデミック」という状況と恐らくこれを読んでいる皆さんが等しく体験したであろう「生活様式の変化」を中心に展開されてきました。
これをオンライン上(同時に私たちの頭の中)で進行している学習過程の背後にある思考や概念を振り返る絶好の機会として考えています。
COVID19による生活様式の変化によって与えられたこの機会を利用して、私はまず「現在の状況でどのような研究が可能か」を考え、大西先生と話し合った後、純粋な好奇心から出た問いをベースに現在の研究をすることにしました。
「他の学生は現在の状況についてどのように感じているだろう?」
現在の研究は質的研究であり、以前関わった研究経験と比べると大分違った事をしています(医学部では2つ量的研究をしました)。これは、私が修士課程で完全にゼロから学んだことの1つ(これ以外にもちろんたくさんある)で、これからは積極的に自分が学んだ事を発信していきたいと思っています。現在、思考から紡ぎ出される様々な「ことば」から洞察を重ねるという質的研究の過程をとても楽しんでいます!
他にも散らかった私の頭の中に回っている様々なことについて話したい気もしますが、あまりにもまとまりがなくなる前にここで一旦止めます。とりあえず引き続き楽しくみんなで話し合いながら研究を進め、知見を少しでも深めていきたいです。
[阿部竜起]
[1] Hmelo-Silver, C. E. (2004). Problem-based
learning: What and how do students learn?. Educational psychology review,
16(3), 235-266.
[2] Buckley, S., Coleman, J., Davison, I.,
Khan, K. S., Zamora, J., Malick, S., … & Sayers, J. (2009). The
educational effects of portfolios on undergraduate student learning: a Best
Evidence Medical Education (BEME) systematic review. BEME Guide No. 11. Medical
teacher, 31(4), 282-298.
[3] WHO; Coronavirus disease 2019
(COVID-19)Situation Report – 75 (2021). Retrieved 16 July 2021,
from:https://www.who.int/docs/default-source/coronaviruse/situation-reports/20200404-sitrep-75-covid-19.pdf